英会話の勉強が頭打ち?自分の好きな分野から限界を突破する方法

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Q. 25歳、女性、小さな会社の事務員です。京都に住んでいるので、親しい友人を介して観光に来られる外人の方々と交流する機会があります。外国の方を観光案内することもあるのですが、どうも私の英語ってあまり相手に伝わってないように思えて仕方ありません。外国の方の質問が聴き取れなくて、何度も聞き直します。

まだ本格的に英会話を始めて3年に満たないので、中級にもいっていないレベルです。これからの学習方法を教えてください。

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A. 少しずつ英語に耳が慣れてきたレベルですね。同時に、自分が上達しているのか、はたまた同じレベルを堂々巡りしているのか、疑心暗鬼になり始めている頃です。ここが大きなターニングポイントです。このレベルでの英語との向き合い方を、私の経験をもとに述べてみます。

英会話力というのは、じつは一直線には上達してはいきません。イメージとしては、ループ(らせん)を想像してみてください。ループは目の前だけ注目していると平坦に見えるので、全然進んでいるようには見てないのですけど、ぐるぐる回りながら、じつは上方向に向かっています。英会話の能力ってこんな感じで上達していくのです。

だから短期的には上達してないように見えても、毎日英語に触れる生活を送っていると、確実に向上しています。ただ、それが分かるのはずっと先になってからなので、今の段階で悩んでしまうのです。早く結果を求める人ほどその傾向が強いです。

今は、自分の興味のある分野を地道に掘り下げていく努力をしてください。興味は人それぞれで違うので、教材も人それぞれです。この段階に画一的な英語教材はありません。

私の場合は、国際政治、健康、農業、釣り、ペット、恋愛(笑)なんてのが専門分野です。英語で読む教材も圧倒的にこういう分野を選んでいます。好きな分野なので、英語で読んでもなんとかこなそうと努力します。無理して興味のない教材を読むより、よほど長続きします。

1. 音声付きの教材

今も私が使用している教材はこれです。こちらは以前にもご紹介していますけど、いい素材なので今回もご紹介します。

http://learningenglish.voanews.com/section/level-two/3935.html/

このシリーズのいいところは、記事に英語ネイティブの方の音声がついていることです。知らない単語を先に調べておいた上でネイティブの音声を聴きながら、できるだけ同じ速さで目で英文を追って、英語でそのまま理解する練習をします。その時、理解できない部分はそのまま飛ばして、本筋だけを追い続けます。

一通り終われば次は精読です。日本語も介して、目で追っただけではわからなかった不明瞭な場所もちゃんと理解します。精読が終われば、もう一度同じように音声を聴きながら、目で全体を追います。精読した分、前回よりかなり理解が進んでいることが自覚できます。

一つの記事についての練習はこれで全てです。これ以上深くもやりませんし、材料としても次は使いません。でもいいのです。いつまでも一つのことにこだわり過ぎると、英語の勉強が嫌になります。だから、さっさと次の興味ある教材に移っていいのです。でも1年後に、同じ記事を読み直してみてください。きっとあなたは自分が数段上のレベルに到達していることに驚かれると思います。1年前のあの記事が、どれだけ今は容易に感じることかと。

2. YouTubeの教材

もうひとつ、私が取り組んだ自主学習法は、YouTube動画で英語そのものに慣れる訓練です。

私の教材として使った動画はこのシリーズです。

https://www.youtube.com/watch?v=7_qg_KVByS0

タイトルは「Speak English with Mr.Dunkan」

イギリス人英語講師 ミスターダンカンが、個人で作って世界に無料公開している英語学習素材です。初歩的なものから難解なものまで、たくさんのシリーズから構成されているので、その人の英語のレベルに応じて選べます。私はリスニングに悩んでいた頃、毎日のようにこの動画を見ていました。もちろん初歩レベルからのスタートでした。

身構えてこの動画を見る必要はありません。なぜなら、ダンカン先生が動画の下部に、彼の話していることをそのまま字幕として用意してくれているからです。ただし日本語字幕はなく、全部英語です。でもこれが逆にいいのです。

最初はダンカン先生の言う言葉を全部理解しようとしなくていいです。先生の話している言葉を耳で聞きながら、目は下の字幕を追います。最初は日本語で理解してもいいですけど、だんだんと読む(というより英語をそのまま音として受け入れていく感じ)スピードを上げていって、英語を英語で理解するようにもっていってください。

分からなければ、さっさと次の動画に移ってもいいでしょう。英語の音に慣れるのが目的ですから、一つの動画を完璧に理解しようとする必要はありません。そこまでやると挫折しやすくなります。

ダンカン先生の動画は色々な動画から成り立っていますので、一つの動画として見ても結構面白いのです。英語学習というのは、忍耐も必要ですけど、必要以上の忍耐を強いられることは挫折につながります。いつもどこかに学ぶことの楽しさが入っていないと、続けられないのです。

そういう意味で、ダンカン先生の動画はユーモアやイギリスの風土の話題なども入っていて、とても教材として優れています。これをしばらく続けていると、だんだん英語の音に慣れてきます。そしていつの間にか、日本語で理解しなくなり、英語を英語で理解するような癖がついてくるのです。これが日本語脳から英語脳へと頭が切り替わっていく瞬間です。

私の学習法をいくつかご紹介しましたが、これを参考にしてあなたに合った教材を見つけて、ぜひ限界を突破してください。